マイナンバーカードの偽造を口実に不安をあおる、巧妙な電話の流れを公開します

つい先ほど、わが家に詐欺電話がかかってきました!

話の序盤から怪しいって思ったので、どのように展開するのかしばらく付き合ってみました

メモを取りながら対応したので、記憶が新しいうちに記事に残します

目次

はじめは郵便局

「着払いの荷物が届いています」

郵便局員を名乗る人物との会話から始まりました

郵便局(偽):
「みーこさん宛てに、着払いの荷物が届いています。東京の豊島郵便局から発送されたものです。この荷物を送った覚えはありませんか?」

みーこ:
「身に覚えがない荷物なのですが、間違いではないですか? 私は荷物を送っていませんし、東京にも行っていません」

郵便局(偽):
「いいえ 豊島郵便局の職員が、マイナンバーカードで発送者の本人確認をしています」

みーこ:
「でも、マイナンバーカードには顔写真が付いていますよね 私ではない別人が発送したということですか?」

郵便局(偽):
「そうですね 最近増えている、マイナンバーカードの偽造かもしれません マイナンバーカードを紛失したり、盗まれたりしたことはありませんか?」

みーこ:
「いいえ マイナンバーカードは手元にありますよ」

みーこ

この時点で、「マイナンバーカードが偽造され、誰かに不正利用されているのではないか」と不安をあおる話へ変わっていきました

通常の郵便物やゆうパックを郵便局から発送する際、マイナンバーカードによる本人確認は行われません

今になって振り返ると、「豊島郵便局でマイナンバーカードを確認した」という説明そのものが、詐欺を疑う大きなポイントでした

更に話は続きます・・・

詐欺被害が横行するこのご時世、郵便局も警察と連携しているとのことで

電話は警察署へ転送されることとなりました

郵便局から警察署へ、利用者との通話をそのまま転送することは通常ありません

次は警察官

郵便局員を名乗る人物から、転送先の警察へは

  • 管理番号を伝えてください
  • 私の名前が悪用され、郵便局から不正な荷物が発送されようとしていたので被害届を出したい

この2点を伝えるよう指示されました

次に電話に出てきたのは、池袋署刑事部捜査2課タカハシを名乗る人物です

警察を名乗る人物との会話

警察官(偽):
「みーこさんの個人情報が漏えいしている可能性がありますので、被害届を出しましょう。お住まいは神戸ですね こちらは東京です」

警察官(偽):
「本来であれば、こちらまで来ていただき、対面で書類を作成する必要があります しかし、今回は個人情報に関することですので、特別に電話で被害届を作成します」

警察官(偽):
「これからお話しいただく内容は、すべて録音させてもらいます よろしいですね?」

みーこ:
「分かりました」

警察官(偽):
「それでは、名前、生年月日、住所、電話番号をお願いします」

みーこ:
名前は本名、生年月日などの個人情報は数字を変えて答えました

警察官(偽):
「今捜査している事件に、みーこさんの情報が関係していないか、警視庁へ問い合わせます」

みーこ:
「よろしくお願いします」

警察官(偽):
「問い合わせをしている間、こちらの会話が聞こえてきますが、電話を切らずにそのまま聞いていてください」

電話の向こうから、誰かとやり取りしているような声が聞こえてきました 私は言われたとおり、電話を切らずに待っていました

――しばらくして

警察官(偽):
「みーこさん、どうやら重大な事件に関わっているようです 被害額4,200万円の事件です」

みーこ:
「えっ、どういうことですか?」

警察官(偽):
「事件に使われた口座の中から、みーこさん名義のみずほ銀行の口座が見つかりました」

みーこ

身に覚えのない銀行口座と「4,200万円」という大きな金額を突然告げられ、話は一気に深刻なものになりました

被害届を電話だけで提出・受理してもらうことは、原則できません

今振り返ると、「重大な事件に関わっている」と告げて冷静に考える余裕を奪い、個人情報をさらに聞き出すための演出だったのだと思います

電話の向こうで問い合わせているような会話を聞かせたのも、本物の警察だと信じ込ませるための芝居だったのでしょう

最後は・・・

偽警察官の話がどんどんうさん臭くなってくるので、

「わたしの個人情報を伝えたことだし、どうぞ取り調べに来てください」と

電話を切りました

その後、何度もかかってきたので電話線を抜いてやりました

複数の詐欺サイン

改めて振り返ると、話の節々に複数の詐欺サインがあります

詐欺を疑うポイント実際に言われた内容不自然な理由
身に覚えのない荷物を持ち出す「豊島郵便局から着払いの荷物が届いています」突然の荷物の話で不安にさせ、会話を続けさせる手口
マイナンバーカードで発送者を確認したと言う「郵便局員がマイナンバーカードで本人確認しています」通常の荷物の発送では、マイナンバーカードの提示は必要ありません
カードの偽造をほのめかす「マイナンバーカードが偽造されたのかもしれません」個人情報が犯罪に使われていると思わせ、恐怖心をあおる
紛失や盗難について質問する「カードを紛失したり、盗まれたりしていませんか?」詐欺に必要な個人情報やカードの保管状況を確認しようとしている
郵便局から警察へ電話を転送する「このまま池袋警察署へ電話を転送します」郵便局が利用者との通話を、そのまま警察署へ転送するのは通常ありません
遠方の警察署が対応する神戸在住なのに、東京の警察を名乗る人物が対応通常は、まず居住地を管轄する最寄りの警察署へ相談します
電話で被害届を作ると言う「特別に電話で被害届を作成します」電話では相談はできますが、正式な被害届を電話だけで提出することは原則できません
「特別扱い」を強調する「個人情報に関することなので、今回は特別です」通常とは異なる手続きをもっともらしく納得させるための言葉
会話を録音すると告げる「話の内容はすべて録音します」本物の警察らしく見せ、相手を信用させるための演出と考えられる
個人情報を聞き出す氏名・生年月日・住所・電話番号を尋ねられた本人確認を装って、さらに詳しい個人情報を集めようとしている
電話を切らせない「問い合わせ中も電話を切らずに聞いていてください」家族や本物の警察に相談する時間を与えず、冷静な判断を妨げる
問い合わせの会話を聞かせる電話の向こうで警視庁へ確認しているような会話が聞こえた本当に捜査していると思わせるための芝居だった可能性がある
重大事件への関与を告げる「4,200万円の事件に関わっています」大きな金額や重大事件を持ち出し、恐怖と動揺を引き起こす
架空の銀行口座を持ち出す「みーこさん名義のみずほ銀行口座が見つかりました」犯罪への関与を信じ込ませ、今後、口座情報や資産状況を聞き出すための誘導

今回の電話では、不安にさせる→警察を信用させる→個人情報を聞き出す→重大事件への関与を告げる

という流れが作られていました

一つでも不自然に感じたら、電話を切り、自分で調べた警察署の番号または「#9110」へ相談することが大切です

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次