「今日は、サクッと山を歩きたい!」
夜勤明けの娘が帰ってくる予定だったので、いつもの登山より短めのコースを歩くことにしました
向かったのは、須磨アルプス
今回は、あの栂尾山へ続く“400段の階段”ではなく、以前から気になっていた
「文太郎道」を歩いてみることに
文太郎道の名前の由来となったのは、神戸にゆかりのある登山家・加藤文太郎
「孤高の登山家」として知られる彼の名前が残る道を歩き
栂尾山から須磨アルプスの馬の背へ
そして妙法寺駅まで
短めのコースとはいえ、しっかり登って、岩場を歩いて、朝から気持ちのいい汗をかくことができました
そして歩き終えたころには、
「ここ、私のトレーニングコースにしよう!」
と思えるくらい、ちょうどいいコース
わたしにもようやくお気に入りの山が見つかりました
今回は、文太郎道から栂尾山、須磨アルプスを経て妙法寺駅まで歩いた朝活登山と、
登山家・加藤文太郎について紹介したいと思います
今日の作戦
娘が職場を出て、こっちに到着する頃・・・10時半~11時までには帰宅していたい
そうすると、1時間半~2時間までのコースを選ばないと
自宅から遠くなればなるほど移動に時間がかかるので、なるべく近い山
頭に浮かんだのが須磨アルプス or 高取山
岩場があって楽しいのは須磨アルプス
いつもは須磨浦公園から登ってるけど、少しショートカットできないものか?
いろいろ調べて見つけました!
🥾 ルート
妙法寺駅
↓ 🚌 バスで移動
高倉台
↓
高倉台登山口
↓
文太郎道
↓
栂尾山
↓
横尾山
↓
須磨アルプス・馬の背
↓
東山
↓
妙法寺方面へ下山
↓
妙法寺駅 🚉
今回のお目当ては、なんといっても「文太郎道」
文太郎道って?
栂尾山 ( とがおさん ) へ向かうルートといえば、高倉台から続く400段の階段
歩いていて思うのは、コンクリートの階段はただしんどいだけ・・・
この400段を避ける道が「文太郎道」なんです
決して楽な迂回路じゃないですよ
風化した花崗岩のザレた急斜面や岩場があって
滑りやすいところもあります
下りよりも登りで使うのがおすすめ

神戸市営地下鉄妙法寺駅から75系統のバスに乗り、高倉台で下車
しばらく歩いて高倉台登山口を目指します
左へ進むと400段の階段の方へ
右へ進むと文太郎道へ


しばらく歩いていると工事中の赤いコーンが出てきます
この先へは行きません
上へ登ります
しばらく登ると文太郎道の標識が出てきます
これが見つかれば正解!


400段の階段を上る代わりに急登です
山道を歩いている方が階段よりも楽しい♪
前日の雨で地盤がゆるいので慎重になります
文太郎道を道なりに歩いて行くと栂尾山 ( とがおさん )
山頂へ到着!400段の階段を上っても同じ場所に辿り着きますよ
展望台からの景色が素晴らしい


雲が多めだけど、明石海峡大橋が見えます
こちら側は大阪湾

加藤文太郎さん
今回歩いた「文太郎道」
歩きながら、「文太郎って誰なんだろう?」と思う方もいるかもしれません
加藤文太郎は、1905年(明治38年)、現在の兵庫県新温泉町浜坂に生まれた登山家です
1919年に神戸市の三菱内燃機神戸製作所に入社
働きながら山に親しみ、1923年頃から登山を始めました
やがて六甲山や但馬の山々だけでなく、日本アルプスへも足を延ばすようになり、
1928年頃からは本格的な単独登山を重ねるようになります
今のように登山道や装備、情報が充実していなかった時代
そんな時代に、積雪期の八ヶ岳や槍ヶ岳、立山、穂高岳、黒部五郎岳、笠ヶ岳などを次々と歩き、
特に冬の槍ヶ岳への単独登頂は、当時の登山界を驚かせました
その並外れた行動力から
「単独登攀の加藤」
「不死身の加藤」
とも呼ばれるようになります
1936年(昭和11年)、吉田富久とともに厳冬期の槍ヶ岳・北鎌尾根に挑戦した際、
猛吹雪に遭い、天上沢で遭難
わずか31歳でその生涯を終えました
小説『孤高の人』のモデル
加藤文太郎の名前を知らなくても、『孤高の人』というタイトルを聞いたことがある方はいるかもしれません
山岳小説家・新田次郎が加藤文太郎の生涯をモデルに描いた小説で、現在も多くの登山好きに知られる作品です
ちなみに新田次郎は、冬の富士山で実際に加藤文太郎と出会ったことがあり、
その出会いが後に『孤高の人』を書くきっかけのひとつになったそうです
文太郎の足跡を感じながら歩く
そんな加藤文太郎の名前が残る「文太郎道」
これまで何度か須磨アルプスを歩いてきましたが、人物のことを知ってから歩くと、
いつもの山道が少し違って見えてきます
100年近く前、仕事をしながら山へ向かい、六甲の山々を歩いていた一人の登山家
今のように便利な登山用品も、スマートフォンも、YAMAPもない時代に
どんな気持ちで山を歩いていたのでしょう
そんなことを想像しながら歩くのも、文太郎道の楽しみ方のひとつかもしれません

